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2021年08月18日

NZ便り: ロックダウン再び

よねやうがみんしょーらー。夏休みも残すところ2週間程でしょうか。こちらは、アラレが降り注ぐ冬の雨音をBGMに数度目のロックダウンの1日目を過ごしています。デルタ株は感染力が強いというので1人の陽性者で即ロックダウン。さらに陽性者が確認され、医療従事者や学校の教職員(学校は2800人近くのマンモス高校)という事で、最高レベルの4。一週間の予定ですが、長引くこと間違いなしです。ここは落ち着いて行動するしかありません。


(クライストチャーチ行きの上空から)

夕食時は、”NHK World”という海外在住者や外国人向けサイトの番組でホームシックをしのぐのが日課です。今夜はなんと...加計呂麻島と古仁屋のライフライン、海上タクシーの待合を72時間取材する番組を発見!是非観てみてくださいな。島の訛り、人々の優しさ溢れる交流、そして画面いっぱいに広がる緑のグラデーションと蒼い海...もう、懐かしすぎます。

https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/4026160/

前回のブログ更新から随分時間が経ちました。あれよあれよという間に時間が経ち、もう8月中旬。4月から振りかえってみますね。

4月...うっかり、初プロモーションビデオ撮影参加….
“Tomomi 久しぶり!元気にしてる?ちょっと、連絡先教えてー”
2年ぶりなのに、軽めのノリで連絡くれたホルン吹きのエマ。こういう仕事の連絡は、大抵、音源収録のような短い時間で済むので、軽さに乗ってokを出しました。程なくして、マークさんというデレクターと思しき方から連絡が来て、Crowdedhouse(クラウディッドハウス)の新曲のプロモーションビデオ撮影だから、と。NZのアーティストのことなど無知な私は、脳内翻訳機能が「クラウディッド=満員のハウス=家」とはじき出すままに解釈。あー、密な場所での撮影ね、と当日を迎えました。何と何と...ニールさんというボーカリスト本人が「急にごめんねー、今日はよろしく頼むよー」クラクラクラァ...シマクラチョコ...と古いギャグを呟きながら非現実さに目眩を感じつつ撮影に参加しました。これは、予想と違う...と顔面蒼白のまま渡された衣装は、自転車競技のユニフォームにヘルメット!このいでたちにコーヒーカップ片手に午前中3時間ほど撮影。午後からようやくバリトンサックスを持ち中盤から後半の撮影。これも何度も何度も納得いくまで取り直し。監督さんとカメラマンとのガチンコが結構な熱量で繰り広げられ、ニールとバンド仲間はひたすら素直に支持に従っていました。この撮影、いつ終わるんだと思っていたら、ニールの”I can not do this anymore...”(俺はこれ以上できないよ)と疲れ果てた一言と、ドサッと椅子に座り込んだ瞬間に、勝手を知ったスタッフがザザーッと撤収を始めたのが合図でした。帰る前に、あのクタクタのニールが”今日は本当に助かったよ”とハグまで...私などにまで丁寧に深々とお礼を言われるのです。彼が人気の理由は、皆味方になりたくなる、謙虚さです。

こちら、リリースされた作品です。私はどこにいるでしょうか...。
https://youtu.be/HRzk3sWMxAg


(格好だけ 競輪選手です)

5月...オークランドフィルハーモニア教育部門の仕事が続きましたが、市内の高校の吹奏楽合宿に指導者として参加する機会もありました。場所が2時間近くかかる海辺にあり、時速100km走行の上、途中集中豪雨に見舞われワイパーをフルスピードで働かせ、精神力の半分をすり減らしての到着でした。
気を取り直し、早速指導に入ろうかとすると、顧問の先生がサクソフォン以外の木管楽器へ私を誘い”いつもと違う観点からご指導願います”と言うではないですか!キウイ柄の派手な靴下を履いた個性豊かなファゴットの男子生徒、8人くらいいるのに皆揃って非常に大人しいクラリネット群、更に輪をかけて大人しいフルートの妖精さんたち...オーボエは2人いても蚊の鳴くような音、この2人はランチの後に夕飯は何か考えている上の空な表情...。はて...どうしたものかと10秒考え、皆で準備体操から始め、Woodwind(木製の風)つまり、空気のコントロール方法から表現をしてみることにしました。段々と音楽に表情ができ、物語が浮かび上がりました。時間はいくらあっても足りないものです。あとは、生徒さん達で身体の使い方や息の準備の方法を考えてみるようにお伝えしました。
帰り道は、美味しいチーズ屋さんに寄り道して自分にご褒美をたんまり買いこみました。

6月...トリオのテイストコンサートをパパっと段取りしてやっちゃいました。新しい作品を正式に演奏する前に、フルート奏者のクレアのスタジオで地元の音楽ファンの方々を呼んでお酒やおつまみ付きのフランクなコンサートをします。その際、率直な感想を聴き、本番の最終調整をします。ベースフルートという低い音のフルートとテナーサクソフォンの組み合わせが合うかどうか。オペラの編曲はどうか。リハーサルでもヒヤヒヤでしたが、お客さんの反応は上々で、面白い音楽が作れそうです。

(隙間時間で動物愛護協会SPCAの募金活動)

このような実験的な試みは、他のアーティストもやっている事を知りました。同じ職場でサモア人のピアノの先生が Solemio(サモア系NZオペラグループ
https://www.sol3mio.com/)の1人モーゼスさんとデュオでコンサートを開くというので行ってみました。どの曲もオリジナルで、人の声が建物の隅々のみならず聴衆の耳や心に届くのかと感動しました。実はピアノ譜はなくコードのみと、ピアニストがコンサート後に汗だくで話してくれました。会場はオークランド博物館の一階エントランスホール。変わった形態のコンサートも新鮮でした。自分の作品をお客さんがどう受け取るのか、それを試すチャンスに奏者として、また客として経験できた充実の六月でした。

(モーゼスさんと。皆さんに挨拶されて凄く謙虚なジェントルマンです。)

7月 クライストチャーチにあるカンタベリー大学の作曲学科の皆さんを対象にオンラインワークショップを開催しました。楽器の音色、特色、技術、曲の分析。8月9日には実際に大学に行って学生さんが作った曲を演奏してみたり、コンサートを催したりします。詳細は8月コーナーに追記します。

月末に吹奏楽の祭典、ネーピア(ティッシュで有名な)で行われました。前年はロックダウンで開催されなかったので、今年はどの団体も熱が入っていました。そこに追い討ちをかけるようにハプニングが!霧が出て飛行機の便に乱れが生じ、とんぼ帰りした奏者が続出・・・私は急遽借り出され、舞台の上で初見演奏...こんなことって...間髪入れずサクソフォン協会の四重奏を結果発表前の時間にさせて頂きました。一曲は琉球ファンタジーという安里やゆんたをアレンジした日本の曲で大変盛り上がりました。翌朝、6時間の道のりを皆でワイワイ言いながら帰り、昔懐かしいコンクールの後を思い出しました。


(生徒さんが撮ってくれた写真。盛り上がりました!)

8月...2011年の大地震から未だ復興作業が終わらない所にカンタベリー大学の音楽科があります。そんな雪の舞うクライストチャーチで、熱心な作曲家の卵達がスケッチ(短い曲のアイデア)を描き出し、それを私たちが演奏させていただくというワークショップを催しました。グラフィックスコアと呼ばれる絵のような楽譜や、自然や動物の動きを表現した曲、旅先の港のイメージを表現しタイムトラベルのように感じられる曲等、新しい感覚の世界が体験できました。夜はコンサートも行い、先週末はフル稼働の数日間を過ごしました。

(曲を発表してくれた代表の学生さんたちと)

前回までのロックダウンは落ち込んだ気分もありましたが、今回はじっくり練習したり食事を丁寧に作るのに時間を使うつもりです。主人が”Konmari method”という近藤まりえさんの番組を観せて、遠回しに私に掃除を促している気もします。レッスンがオンラインで続くので中々忙しいのです。一週間、花ちゃんと三人の生活を大事にしていきますね。

☆今日の花ちゃん

夜9時の定位置。

☆友達の子、トフィー
フルート奏者クレアの子。洗濯機を愛してやまない1歳児。



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Posted by AMAMINZ  at 20:57 │Comments(0)お便りイベント音楽

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